優れた調湿効果がありシックハウス対策としても注目を集める、日本の伝統的な漆喰を使用して、快適な環境を作り子供たちの健康に配慮した保育園。自然素材にこだわり、床や可動式の家具は天然木(サワラ)を使用。園庭がないため室内でも遊べるよう、保育室には抱きつくことができるS字丸太のシンボルツリーや木のすべり台など、あそびの仕掛けがある。
子供の行動パターン・生活パターンを考えた上で、安全で使いやすいように設計され、角が多かった柱と梁を曲面で包み、暖かさが感じられるやさしい空間を生み出している。表面強度もある漆喰の壁と天井の曲面も単純化しながら、天井の間接照明と組み合わせてメリハリをつけ、それらが木製の床や家具と響き合い与えられた素材が調和して、子供たちを包み込むやわらかな「こどものいえ」となった。¥2011年には、こども環境学会デザイン奨励賞を、2013年には日本漆喰協会作品賞を受賞している。
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© Ph. takeshi noguchi / Drawings, Tono Mirai architects
健康配慮 / 左官 / サスティナブル / 自然素材 / 漆喰 / 職人技 / 伝統的木組 / リノベーション
所在地 — 神奈川県横浜市
主用途 — 保育園
工期 — 2009年10月~2010年3月
延床面積 — 164.70㎡(49.8坪)
階数 — 地上1階、リノベーション
構造 — 木造在来工法
設計 — 遠野未来建築事務所
施工 — (株)親松工務店